日々の診療で皆さんからよくお聞きする質問や症状などについて、ご紹介していきます。

リウマチの治療をしています、肝臓の数字は少し高いのが気になります
肝臓で、食べ物やアルコールを分解していますので、脂肪肝やお酒でも高くなります。
また飲み薬も肝臓で分解されますので、どんな飲み薬も肝臓の数値が多少上がる可能性があります。
ポイントは、①AST・ALT100以下の少しの上昇は心配しないで大丈夫です、AST・ALTが100以上になるようでしたら、お薬を減らすことが必要です。
②全く症状なく肝臓が疲れていることがあるので、定期的な血液検査で肝臓の疲れを早期にチェックをすることが大切です。
ワンポイント解説

    リウマチの治療をしていると、お薬の体への負担など気になるかと思います。
    リウマチのお薬に限らず、どんな飲み薬も肝臓で分解されるものが多いので肝臓に負担がかかっていないかと定期的に血液検査でチェックすることが大切になります。
    肝臓の血液検査の代表的なものは「AST、ALT、γGTP」の3つになります。
    このなかで「γGTP」やお酒や脂肪肝で高くなるので、100を超えてくるようでしたら、
    お酒・コレステロールを減らすなど食生活の見直しがおすすめです。
    「AST・ALT」はお薬の肝臓への負担で高くなります。
    ただこれも食事内容の影響も受けますので、「AST・ALT」100以下の少しの上昇では問題ありません。
    「AST・ALT」が100以上に上がってきている場合には、お薬を減らしたり、肝臓の疲れをとる薬などが必要になります。大切なのはこの時点では症状がない事です。この状態に気づかず、さらに肝機能異常が悪化し、「AST・ALT」が1000~2000など非常に高くなってようやく倦怠感などの症状が出てきます。
    症状が出た時には肝臓はかなり疲れてしまっているので、日々の定期的な血液検査が大切なんですね。